車が我が家に突っ込んできた
早めの夕食をすませた夕暮れ時。
庭に出て、花殻摘みをしていたら、「ガシャ~ン!!」というすごい音が。
ただならぬ音に、ご近所の皆さんもあわてて出てきました。
音がした方に行ったら、車が我が家の垣根に突っ込んでいました。
車のフロント部分が地面に落ちてきました。今はバンパーも独立していないのか、わりと大きな落下物。
誰もケガをせず
車から呆然と降りてきたのは、20代前半の大柄な青年。髪は金髪で、おしゃれな格好をしていました。
「大丈夫ですか?」と聞いたら、「大丈夫です。すみません・・・・」と蚊の鳴くような声。
とにかく茫然自失なので、思わず「ケガがないならどうにかなりますよ」と声をかけてしまいました。
パ~ッと擦っていったのか、垣根の葉っぱが地面に落ちてはいましたが、フェンスや土台は、さほど傷んではいませんでした。
(直角に衝突ではなく、ほぼ平行に走りながら、ぶつかったので、衝撃が弱かったのでしょう)
保険に入っている?
その後、何も手のつかない若者に「保険に入っている?」と聞いたら「ハイ」ということでしたから、何はともあれ保険会社に電話してみましょうかと話し・・・。
お向かいさんは車に詳しい息子さんをわざわざ呼び戻してくれたり。
若者は、何を聞いても「スミマセン」消え入るような声。
どうも、びっくりしたからだけではなく、もともと声も小さくおとなしいタイプの若者のようでした。
その後
レッカー車とパトカーがやって来て、事故処理。(小さな事故でも、保険を使うのだったら、警察に来てもらうのは必須とのこと)
車は近所の息子さんが応急処置をして、フロント部分をつけてくれたので、自力で帰宅することになりました。
本人がそう希望したのです。
あとで保険代理店のおじさんから聞いた話では、我が家から帰るバス代もタクシー代も持っていなかったそう。
あまりのおぼつかないようすに、保険屋さんはわざわざ息子さんを我が家近くのスーパーに行かせ、そこでこの若者と落ち合わせたとのこと。(いろいろ省略)
なんかみんな親切
就職して初めて買った中古車。運転には慣れていない。ご両親はいない。お姉さんと二人暮らしだけど、お姉さんは研修とかで上京中。職場で最後に鍵をかけて帰る役目を任せられている・・・。
保険は対物・対人は入っているけれど、自分の車へはかけていなかった等々は保険屋さんからの話。
いろいろとらちが明かないので、あれこれ聞いて少しずつわかった話のようでした。保険屋さんとて、1~2ヶ月前に入ってもらったばかりの若者のとのことでした。
保険屋さんのおじさんは「人徳でしょうか?ほおっておけなくて・・・・。」なんて言っていました。わかります!その気持ち。私も「家に入って夕ご飯でも食べていく?」と言いたくなるような感じでしたから。
明るくおだやかな未来が開けていくといいな
青年を見ていると(私はここまでおとなしくはありませんでしたが)、自分の若い頃を思い返し、たぶん自分も気づかないところでも、いろんな人の世話になったんだろうなと思わずにはいられませんでした。
オットも同様だったようで、青年に「大丈夫だよ。とにかくケガがなくてよかったね」と言っていました。
我が家のフェンスはちょっとゆがんではいますが、業者を入れるところまではなく、まあいいかということにしました。青年に同情したからというだけでなく、ほんとうに修理するほうがストレスかもというレベル。
青年の車はちゃんと修理したら30万円以上はかかりそうと、レッカー車の人は小声で言っていました。(バス代も持たないのに・・・・)
その後青年がどうしたかは知りませんが、どうにかいいようにことを解決し、日常生活を取り戻していってくれているといいけど。
いろんな人の手助けを受けながら、少しずつ大人になっていきましょうに。
そんなことを願った昨日今日でした。
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