人生、何があるかわからない
著者は、ユーチューブ「Earthおばあちゃんねる」で有名な多良美智子さんの妹さん。
お姉さんの美智子さんがユーチューブで有名になり、著者を2冊も出したのは80過ぎてから。
久美子さんはそのとき、「人生何が起こるかわからない」と思ったのだそう。
ところが妹の久美子さんも、お姉さんの話を聞いた出版社の方から、「体験を本にしてみませんか?」とすすめられるのです。
人生何があるかわからない。
多良さんの人生
多良さんは長崎出身。
2歳で被爆、翌年お母さんを亡くします。
高校生になるころ、家業が倒産し大学進学をあきらめます。
本当は美大に進学したかったとのこと。
お父さんも19歳の時に亡くなります。
でものちに振り返り、「その後の苦労はすべて、どのシーンを思い浮かべても、無駄はひとつもない。すべてがあって、今の自分がある。苦労が次の苦労の糧になっている。そんなふうに思うのです。」と述べていました。
その後、麻疹により4歳の息子さんが最重度の知的障がいに。
そして娘さんを癌で亡くします。
人は人、私は私
この本の全体を通して流れているのは、久美子さんの「人は人、私は私」という姿勢です。
お姉さん、美智子さんの生き方にもその思いが強くあったように思います。
私もそうありたいと思いますが、私には「これが私!」という確固たる軸があるかなあと思ったりしました。
著書の後半にはこんな文章がありました。
昔の自分を振り返ると、人生経験もなくて幼いし、知恵もない。今の私ならやらないことがたくさんあります。でも、そのときは一生懸命でした。力不足だったけれど、自分なりにベストを尽くしました。逃げずに真正面から取り組んできました。だから後悔はありません。
「しゃんとしなくちゃ!」
そんな気持ちをもらえる本です。
お姉さん、多良美智子さんの著書についても書いています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。