近所にかなりやんちゃな少年がいました。
過去形なのは、彼が今、やさしい青年になったから。
1歳くらいから知っていますが、中学生くらいからやんちゃになり、高校は中退で、お仲間と駐車場や道路に座り込んで、夜遅くまで騒いだり………。
駐車場で、爆音を立てながら、車やバイクを改造したり………。
そのほか、あれこれ。
困ったもんだなあ、と思いながらも、それなりの関係が保てていたのは、彼がいつも気持ちのいいあいさつをしてくれていたから。
(ご家族があれこれ心配しながら、一生懸命彼を見守り、大切にしているのもわかっていましたし)
一時期は、そうとうやんちゃになっていたのですが、それでも、朝に顔を合わせたとき「行ってらっしゃい」と声をかけると、きちんと「行ってきます」と答えてくれるのです。
こちらが庭仕事などをしていて気づかなくても、見かけたら向こうから「こんにちは」と声をかけてくれます。
とにかくどんなときも気持ちのいいあいさつをしてくれていたのです。
そしてもう一つ、どんなにみんなで騒いでも、あとかたづけをきちんとするのです。
みんなでタバコとかすっているけれど、吸い殻をポイ捨てなんてことはなく。
改造とかしているけれど、作業が終わったら、きれいに片づける。
きれい好きのやんちゃ坊主だったわけです。
あれから10年近くたち、現在も、やんちゃさの名残はありますが、落ち着いて、とても働き者。
もちろん今も気持ちのいいあいさつをしてくれます。
もし、彼があいさつをしてくれていなかったら、こちらも恐がり、避けていたかもしれません。
あいさつってすごい!かなりのことは乗り越えるかも。
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